あらすじ
彼の国の人々は、人に紛れて人を食らう人狼に怯えて暮らしている。昼間には人狼だと疑われた者が消され、夜になれば人狼に食われた者がいなくなった。今日も、どこかの村で誰かが食べられたらしい。
身内が消されたり食べられたりした者や、どこからか逃げ出したり捨てられたりした者。そんな行き場を失った子供達が森の中の忘れられた集落を秘密基地にして、身を寄せ合って暮らしていた。
人狼に育てられた人間の少女ベアトリクスは子供達のリーダーである。深紅の頭巾を被り、狼達を引き連れて生活に必要な物品を大人達から盗む日々。時には盗賊と品物を巡って争うこともあった。
ある日、ベアトリクスは美しい身形の少女と出会う。異国からやって来た、危険な獣のことなど知らない深窓の令嬢マルガレーテ。二人の出会いが互いの未来に大きな影響を及ぼすことを、まだ誰も知らない。
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