あらすじ
夜な夜な、児童書を職場の上司に読み聞かせているなんて、私はどうかしている。
可笑しなことを始めてしまった。
どうかしていると分かっているけど、やめられないのだから。
心の奥に獣が住みついている。
***
二ノ宮杏(にのみや・あん)はセクハラでもめた前職を離れ、中途採用された地方の大企業で海外事業部のエリート、佐藤大(さとう・だい)通称サトダの事務サポートに付く。
サトダは遊んでいるという噂なのに、絶対に社員には手を出さない。
杏にはサトダがぜんぜん対照的な人なのに、どこか同じ匂いがする気がしてならない。
「軽いような人のほうが、重いもの抱えてたりしませんか。」
心になにか抱えた二人の可笑しな遊びが、ゆっくり動き出すまで。
※参考までに※
1, 作品中、朗読をしている題材『エルマー』は、以下の作品であるという設定です。
ルース・スタイルス・ガネット著、わたなべしげお訳、エルマーの冒険、福音館書店、1963年
同、エルマーとりゅう、1964年
同、エルマーと16匹のりゅう、1965年
2,作品中、オレンジ色のトラの絵本として出てくる著書は以下の本のイメージです。
文中に記載されているように、主人公は絵本の表紙イメージから空想のお話をするため、内容は以下の著作とは異なります。
ジュディス・カー著、晴海耕平訳、おちゃのじかんにきたとら、童話館出版、改訂版、1994年