あらすじ
出版社に勤める美緒は、ある雨の夜、かつて一夜を共にした元同僚・千尋と偶然再会する。傘を忘れた美緒を自宅に誘った千尋。静かな部屋、濡れた服、忘れられなかった想い――。距離を保ってきた二人だったが、雨音に紛れるように本心があふれ出す。求め合い、触れ合うたびに、心の奥に隠してきた孤独や愛しさがにじみ出ていく。そして迎えた朝、互いの手を握ったふたりは、もう「冗談」では終わらせないと誓うのだった。優しく濃密に描かれる、大人の女性同士の再会と恋の物語。
■登場人物
佐伯 美緒(さえき みお)
29歳。出版社勤務。真面目で不器用、過去に千尋と一夜を過ごしたが、それを心の奥にしまっている。
高橋 千尋(たかはし ちひろ)
31歳。フリーライター。明るく世話焼き、思ったことは隠さない性格。美緒への想いを諦めきれずにいる。