あらすじ
毎年のように、夏休みがくると祖母の経営する駄菓子屋の手伝いに駆り出されてしまう僕は、今年もやってきたこのシーズンに辟易していた。
溶けてゆく16歳の青春を目の前にして、今日もため息をつく。そんな懲役とも言える苦行の日々が、あと一ヶ月は続くのだ……そう思っていた。
────ある雨の日に、彼女がふらりとやってくるまでは。
「チョコミントよこせよ」
そうぶっきらぼうに言い放つ彼女に、僕は釘付けになってしまうのだった。
きっと年上。大人の女性だろう。
雨の日にだけやってきては、雨宿りのついでにチョコミントアイスを買ってゆく。
僕はそんな彼女を、今日も待ちぼうけするのだ。
じめじめする店の軒下で。