あらすじ
なあ、俺にはこれしか無いんだ。お前はいっぱい持ってるからいいだろ。
▼あらすじ
芸人を志す高校生の小山 修斗は“マシュー”の愛称で親しまれ、クラスの人気者だった。転校生の成宮が現れるまでは。「君が一番面白い」とつきまとう成宮を敬遠するマシューだったが、共通の芸人のファンであることをきっかけに仲を深めていく。しかし、文化祭のお笑いコンテストで成宮に敗北したことにより、マシューの心に憎悪が渦巻き始める。
▼選評
東京からの転校生に、同じ境遇だった人物の悲惨な末路を思い出し同情する小山。ところが彼はあっという間に馴染み、小山のポジションを奪っていく。アイデンティティを奪われる焦りや劣等感、嫉妬といった感情が、痛々しいほど鮮明に描かれています。物語の流れも丁寧なので共感度が高く、没頭して読めました。クライマックスには涙が滲みます。