あらすじ
吾妻藩の下士の子・吉川主碼。地震で母を亡くし、寺に避難した主碼は、藩医の子・蓮之介と運命的な出会いをする。心を通わせて手伝いに奔走するも、主碼の卓抜した美貌が住職に見出され、稚児として花を摘まれてしまう。
先に城に出仕していた姉の消息が途絶えたまま、主碼はその美貌に溺れる住職の元で鬱屈した日々を送る。そんな中、主碼の美貌は藩主に見出され、やがて小姓として江戸へ行くことに。
時を同じく長崎への留学が決まった蓮之介と、淡い恋心を封印し、生きて再会を果たすと心に決め、主碼は臥薪嘗胆、江戸での生活に耐えるが……。
一癖も二癖もある小姓仲間、若き藩主、そして乱行著しい正室。藩主夫婦の亀裂はやがて藩取り潰しに繋がる騒動を引き起こす。
小姓として閨に侍りながらも蓮之介を思い続け、清廉さを失わない主碼を愛する藩主は、騒動から主碼を逃すべく脱藩をさせる。
長崎にいる蓮之介を求めて一人、主碼は江戸から旅立つのだった……。
※ この作品はフィクションです。史実に沿ってありますが、実在する人物・団体とは直接関わりはありませんので、ご了承ください。