あらすじ
高校生の「僕」は、雨の放課後、屋上でクラスメイトの水谷鈴音と出会う。鈴音は人の後ろ姿にその人の本当の気持ちが現れると言い、僕の背中が「寂しそう」だと告げる。やがて鈴音は姿を消し、存在すら周囲の誰にも認識されなくなっていく。不思議な夢の中で再会した鈴音は、「背中にはその人だけの銀河や星座があり、誰かが見て初めて輝く」と語り消える。
その後、僕は一年生の田中美月と出会い、徐々に背中の星座が明るくなっていくと気づく。美月ともやがて別れが来るが、彼女から「次は先輩が誰かの背中を照らす番」と背中を託される。
大学進学後、僕は天文学を学びながら新たな後輩たちと接し、かつて自分がもらった温かい視線と励ましを彼らに返してゆく。やがて研究者となった僕は、背中の銀河は人から人へ、世代から世代へと受け継がれる光の航路であり、誰かに見つけられ、また誰かの光になることで人生はつながっていくのだと実感する。