あらすじ

西暦228年、諸葛亮孔明による第一次北伐。 魏の天水郡に、類まれなる才を持つ一人の少年がいた。その名は、姜維。年はまだ十二。絹のような黒髪と雪の肌を持つ、神が作り上げたかのような美少年。だが、その頭脳は、百戦錬磨の将軍すら凌駕する、まさに「麒麟児」であった。 戦乱の中、魏に裏切られ故郷を失った姜維は、蜀の将軍・馬謖にその才を見出され、敵国である蜀へと降る。そこで彼を待っていたのは、偉大な丞相・諸葛亮、そして、二人の「兄」との出会いであった。 一人は、関羽の息子、関興。冷静沈着な美丈夫。 もう一人は、張飛の息子、張苞。豪放磊落な若武者。 伝説の英雄の息子である二人は、年下ながらあまりに聡明で、そして儚げな美しさを持つ姜維に、いつしか弟として以上の、特別な感情を抱き始める。 だが、街亭の戦いで恩人・馬謖を失った姜維の心は、深く傷ついてしまう。そんな彼を支えたのは、やはり二人の兄だった。共に稽古に励み、笑い、時には喧嘩をしながら、三人の絆は、戦場で誰にも砕けないほど強く結ばれていく。 一方で、蜀の若き皇帝・劉禅もまた、姜維の才能と純粋さに惹かれていた。昼間は「暗君」の仮面を被る彼が、夜ごと、姜維だけに見せる「賢帝」の素顔。宮殿の奥深くで交わされる秘密の時間は、姜維の心に、兄たちへの想いとは違う、甘く、そして背徳的な感情を芽生えさせていく。 さらに、彼らの前に立ちはだかる、宿命のライバル。魏の将軍・夏侯覇。 戦場で初めて刃を交えた二人は、互いの魂に、自分と同じ光と闇を見る。憎むべき敵でありながら、強く惹かれ合う二人。一つの謎めいた「玉珮」が、彼らの運命を、誰も予期せぬ方向へと導いていく。 丞相・諸葛亮の死、そして蜀内部で渦巻く権力闘争。 数々の試練を乗り越え、姜維は、蜀の軍事を担う若き将軍へと成長していく。 皇帝、二人の兄、そして宿命のライバル。 三国志の英雄たちが、一人の天才美少年を巡り、その恋と覇権を争う。 彼の心は、そして天下は、一体誰の手に――。 これは、誰も知らない、もう一つの三国志。 麒麟児・姜維の、愛と戦いの物語。

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エブリスタ
エブリスタ2025/07/18
  • 現在の作品三国志恋戦記 姜維異聞録 〜Dawn of the Dragon's Vow〜