あらすじ
文字)
『グラヴィティ』――それは、悪夢のようにじわじわと心にのしかかる孤独。
それでも諦めない。あの頃の私の物語。
中学二年の和彰は、ある日突然、家族に置き去りにされた。一軒家の自室だけを残して、父も母も、幼い妹と弟も消えた。ほどなくして家賃滞納で家を追われ、コンビニの廃棄弁当と公園のベンチで秋を生き抜く和彰。誰にも助けを求めず、ただ一人、季節や人の冷たさと向き合いながら
やがて遠い親戚に保護され、少年はようやく静かな再出発を迎える――心の深い場所に、癒えない傷を抱えながら。
何かが静かに壊れた。正義なんて遠くて、ただ心がひどく冷えた。僕は復讐を選び、結果として少年院に入った。
高校は中退、ホストになり、裏稼業に手を染め、逮捕され愛媛の刑務所にも入った。
思えば、家族が消えてから、それを言い訳にして世界にちゃんと属していたことなんて一度もなかった気がする。だけど裏の底のほうで、ふと家族と再会して、ほんの少しだけ風向きが変わった。
もう一度やり直すのも、悪くないかもしれないって。大検を目指して猛勉強をした、僕は東大を出た。
これは、自分なりに更生した
バカで幼かった僕の物語ー
数十年の時を経て、家族たちと再会するーー