あらすじ
わたしは、喉が潰れてもう二度と歌えない。
そう思っていた——彼と出会うまでは。
鎌倉の片隅。海のそばの小さな病院で暮らす少女・花音(かのん)は、過去のトラウマから声を失ったまま、ひっそりと日々を過ごしていた。
ある日、院内ボランティアとして現れた謎の大学生・蒼真(そうま)は、彼女の落書きのような歌詞に目を留める。「この詩……歌にしていい?」。
音を知らない少女。声を信じない少年。
交わるはずのなかったふたりの運命が、ある動画投稿をきっかけに世界を揺るがす——。
「あの声の主は誰?」
たったひとつの“声”が、誰かの未来を変えていく。
——これは、声をなくした少女が、もう一度世界と繋がるまでの物語。