あらすじ
扉を開けてみたくなる不思議なサロン「LUNA-WAVE」。オーナーは、元製薬会社のエリートMR(医薬情報担当者)という異色の経歴を持つ、水月沙耶(34歳)。聖母のような微笑みの裏では、「このロジックお化けめ!」と、キレッキレの心のツッコミが炸裂する、ちょっぴりこじらせた癒しのプロだ。
彼女の相棒は、ロシア生まれの波動測定器「メタトロン」。クライアントの心と体の“周波数”を測定し、その乱れを整える……という触れ込みだが、訪れるのは一筋縄ではいかない客ばかり。「夫の加齢臭の波動がペットに悪影響を…」と真顔で訴える主婦、機械のアルゴリズムを問い詰めるIT社長など、珍騒動の連続に、電車で読んだら最後、吹き出すこと間違いなし!
しかし、物語はただ笑えるだけじゃない。不妊治療に悩む女性の切実な祈り、医師である兄との埋められない溝、そして、沙耶自身の体に起きた「事件」――。科学では測れない「信じる」という気持ちの光と影に、彼女は翻弄されていく。「人を癒す」ことの本当の意味とは? そして、メタトロンが示した、残酷な「真実」とは?
これは、信じることに迷い、自分の人生に立ち尽くす、ひとりの女性の再生の物語。笑って、ホロリと泣けて、読み終わる頃には、あなたの心の周波数も、きっと優しく整っているはず。日々に少し疲れたあなたに贈る、心のマッサージのような物語を、ぜひご堪事故ください。