あらすじ
【8月17日完結確約】
宮原かすみは、引っこみ思案で手芸が好きな、家庭科部所属の菰野岩高校一年生。母と二人で暮らしている。母は自宅でマクラメ教室を開いているハンドメイドアーティスト。父と兄は兄の進学と父の仕事の都合で、東京で暮らしている。
ある日、母の仕事先である鍵丸さんから、かすみの作る刺繍作品を店におかせてくれないかという打診がくる。はりきったかすみがデザインを考えようと、部室の家庭科室でビーズを広げていたところ、窓から飛び込んできた野球のボールが直撃してビーズをバラバラにされてしまう。呆然としていたところに「すいません!」と窓から顔を出したのは、太陽の光みたいに明るくやわらかそうな髪色をした男子、工藤颯太だった。
ビーズをひろい集めるのを手伝う颯太に、かつてのいじめが原因で男子が苦手なかすみは、ずっとうつむいたままでうまく話せない。
しかし、明るく話しかけてくれる颯太に、かすみはしだいに打ち解けてゆき、あたらしいビーズの買い出しに行くなどして、二人は互いにひかれてゆく。
だが、そんなある日、颯太のクラスに一人の女子生徒が姿をあらわした。
彼女は春風まりや。天使のようにキレイな彼女は、本来なら今年三年生だったのだけれど、病気のために二年間休学していて、一年生で復学したのだった。
家庭科部でもあったまりやを、温かく迎え入れる先輩達。
そして、颯太もまた、そんなまりやの幼なじみで、皆から受け入れられているまりやを見て、居場所がなくなってゆくような気がして、少しずつかすみは萎縮していってしまう。
それでも、颯太は、かすみの方を見ていた。
夏祭りの花火を二人で見に行った。
はじめて男の子のために浴衣を着つけてもらった。
穴場の、神社の裏手にいって、新年にもここで花火が見られるから、一緒に見ようと颯太が言ってくれた。
だけど、その直後、まりやが倒れて再入院することになり……。
好きな人が、自分のことを一番好きでいてくれる。
それが、本当に真実だとしても、どうしようもなく不安になるのは、どうしてなのか。
好きというだけでは続けられない、恋の向こうがわにある、その何かに触れたとき、かすみは、自分の心を決めた――
【各話タイトル】
はじまり
1.ビーズと野球のボール
1.朝と卵焼き
2.家庭科室
3.工藤颯太
4.迷惑だから
2.天使みたいな女の子
5.村岡の推理
6.友達になろうよ
7.はじめることと、続けること
8.リトル・アン
9.三日市百貨店
10.天使
3.夏の花火
11.春風まりや
12.居場所
13.一緒に
14.浴衣
15.待ち合わせ
16.告白
4.余命
17.雨と、無言
18.嗚咽
19.距離感
20.侮辱
21.きょうの村岡先輩
5.ベール
22.最期の姿
23.誓うよ
24.二律背反
25.最愛
6.ベイビーズブレスのままでも
26.涙雨
27.手向け
28.わたしが歩く前に