あらすじ
【集英社マンガ原作賞応募作品】
いつからか、人の世にあやかし生まれん。人とあやかしは相対するもの。人はあやかしを憎み、あやかしは人を襲う。ゆえに両者、永遠に交わることなし──。
いつからか「鬼姫」と呼ばれるようになった娼妓には、名前が与えられなかった。
人と鬼の元に生まれたがゆえに、生まれたときから奴隷として人間に飼われてきた鬼姫は、戯曲家の蓮という太客に見初められて文字と本を与えられる。
読書を通し、次第に外の世界に憧れを抱くようになった鬼姫は、自由を求め夢想する。
しかし、鬼姫には秘密にしている問題を抱えていた。それは、その身に流れる鬼の血が暴走し、月に一度血を求めてしまうことだった。
自由を諦め、奴隷として生きていこうとする鬼姫の前に、一人の猫又の旅人が現れて「願望成就の仙狐」を探しに行こうと誘われる。
「こんな自分が自由を求めていいのか」──そう苦悩しながらも鬼姫は、猫又とともに本当の自由を求めて旅に出る。