あらすじ
東京の下町にある古書店「みずいろ堂」。
その店を継ぐ遥は、ある記憶とともに生きている。
――私は、かつて光源氏の“最愛”と言われていた。
けれども華やかな暮らしのなかで、ずっと孤独だった。
遥の胸に残るのは、前世の記憶。
誰かを深く愛し、愛されたはずなのに、心の奥にはいつも影が差していた。
ある日、大学教授の朝倉光哉が店を訪れる。
初めて出会ったはずなのに、その声も眼差しも、遥には懐かしすぎた。
過去に終わったはずの恋が、今を生きるふたりにもう一度問いかける。
――今世の私たちは、どんな結末を選ぶのだろう。