あらすじ
突然の豪雨に見舞われ、古びた神社に駆け込んだ大学生の健吾。その境内には、なぜか一本の赤い傘だけが、地面に刺さるように放置されていた。不気味に思いながらも雨宿りをする健吾は、やがて、傘の向こうから現れる、顔の見えない「赤い傘の女」の姿を目にする。女は、健吾に何かを語りかけようと近づいてくるが、そのたびに、彼の過去の記憶が不鮮明になっていく。女の呪縛から逃れようともがく健吾は、やがて、自身が過去に犯した「忘れられた罪」に直面する。雨が止む気配のない中、健吾を蝕む恐怖は深まり、彼自身の存在すらも曖昧になっていく。これは、一本の赤い傘が繋いだ、決して逃れられない、戦慄の怪談物語。