あらすじ
「どうぞ」
同僚の婚約者が後輩と浮気し、妊娠報告までされた送別会に参加した帰り道。車に泥水をかけられ転んだ、失意の私に差し出された豪華な花束。
「お詫びに願いを叶える」
冗談みたいな台詞を真剣に口にする、見知らぬあなたに心が揺れた。
「必要とされたい」
思わず本音が零れ落ちる。
出会った数奇な偶然に引き寄せられたのか、お互いを慰めるかのごとく、熱に浮かれるように一夜だけと体を重ねた。
再会するなんて思わなかった。
強引かつ性急に距離を近づけ、互いの問題解消のためと葵財閥御曹司のあなたは契約結婚をもちかけてくる。
恋愛不要、干渉不要という条件、その裏に隠された本当の目的があるなんて知る由もなく。
愛されないのに、この想いがバレたら離婚されてしまうのに。
……夫に叶わぬ恋をするなんて、本当に私は恋愛運がない。