あらすじ

高校二年生の佐藤は、美術室で一人絵を描く日々を送っていた。ある日、美術部の先輩から「夜に描いた絵は想い人の夢に現れる」という伝説を聞き、佐藤はかつて想いを寄せていた中村千夏の姿を夜の美術室で描き始める。中学時代、千夏は突然の病気で入院し、佐藤は何も声をかけられないまま卒業を迎えた。高校で再会しても、二人の距離は縮まらず、佐藤は伝えられなかった想いを絵に託す。  ある日、図書館で偶然千夏と再会し、彼女が「最近、誰かに見られているような夢を見る」と語る。佐藤は自分の絵が彼女の夢に届いているのではと期待を抱く。文化祭の準備をきっかけに二人の距離は少しずつ縮まるが、千夏は「もうすぐいなくなるかもしれない」と意味深な言葉を残す。佐藤は夜ごと千夏の姿を描き続け、想いを届けようとする。  冬、雪の降る帰り道で千夏は「夢の中の自分が佐藤を見つめていた」と告白し、さらに自分が白血病であったことを打ち明ける。佐藤も勇気を出して想いを伝え、二人は心を通わせる。しかし翌日、千夏は治療のため転校することになり、佐藤は別れを告げる間もなく彼女を失う。美術室に残した最後の絵も行方知れずとなる。  季節が巡り、卒業式の日。美術室で先輩から受け取ったスケッチブックに、千夏のものと思われる「夢の中でも、ちゃんと笑ってくれてありがとう」という言葉と桜の絵を見つける。さらに千夏からのメールで、彼女が病院で佐藤の絵に支えられていること、想いが夢を通じて届いていたことを知る。佐藤は「届かない想いはない。ただ形を変えるだけだ」と新たな決意を胸に、再会の日を信じて絵を描き続ける。夢と現実が交差する中、二人の物語は終わらず続いていく。

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エブリスタ
エブリスタ2025/05/14
  • 現在の作品夢に描かれた君へ