あらすじ
『雪月花(せつげつか)の奏(かなで)』
走り去った覆面馬車から遊郭の門前に放り出された娘は、雫(しずく)という名前以外に何も思い出せないまま、小間物屋で働きはじめる。
捨てられて意識を失っていた雫を助けたのは魔力を宿した刀を持つ青年で、慣れない生活に雫が困るたびに姿を見せるものの、雫との関係は否定する。
どこか陰のある青年に心惹かれるものを感じる雫は、彼の訪問を心待ちにしていたが、小間物屋夫婦や隣家の女店主はそれぞれの思惑で雫を利用しようとしていた。
そして青年と同じ魔力を宿した刀を持つ男が雫の命を狙っていた──。