あらすじ
郊外の初心者ダンジョンで講師をしている須藤誠司、33歳。
元・Cランク冒険者、得意武器は剣と盾。
過去に受けた怪我のせいで第一線を退いたが、今は新人たちに基礎を教える穏やかな日々を送っている——はずだった。
ある日、飲み仲間の羽出から「犬、飼わない?」と、
なぜか妙に利口そうなゴールデンレトリバーの子犬を譲り受ける。
名前はチャールズ。
大人しくて懐っこい、可愛いヤツ——と油断していたら、どうもおかしい。
・足音ひとつ立てずに部屋を移動する
・夜中に壁の一点を見つめて唸っている
・なぜか初心者ダンジョンでモンスターが逃げていく
・あれ、尻尾……三つに見えた気のせい?
──そしてキマイラ襲撃事件をきっかけに、すべてが繋がる。
「あれ、うちの犬、もしかしてケルベロスじゃね?」
しかも羽出の正体は、冬にしか現世に来られない冥王・ハデス!?
さらにチャールズ(改めチャールストン)は三つの人格を持つ魔獣で——
「俺はただ、のんびり生きたかっただけなんだが!」
これは、“器用貧乏”と呼ばれた元冒険者と、冥界由来の魔犬が巻き起こす、ゆるくて壮絶なファンタジー再起譚!