あらすじ
プールサイドで並んで話しているうちに、僕は勘違いしてしまったのだ。何もかもが決定的に違うというのに。
▼あらすじ
中学三年生の浅間 壱は合同プール授業で隣のクラスの問題児・深山と出会う。校長の息子という立場を利用し、傍若無人な振る舞いをする深山はクラスメイトたちから敬遠されていた。先生の頼みで深山を気にかけていた浅間だったが、ひょんなことから深山の抱える孤独を知り、次第に距離が縮まっていく。
▼選評
校長の息子という立場を利用し、いつもプール授業を見学している深山。同じくプール見学組の浅間は、ある事情から深山に話しかけるのだが――。深山の強烈なキャラクターと、そんな彼と距離を縮めたがる主人公の動機で、序盤から読者の興味をがっちり掴みます。2人が親しくなっていく過程も丁寧で、構成が巧みでした。長かった夏を超えた彼らの成長と友情が、さわやかな余韻を残します。