あらすじ
川端透は高校三年生、3年Z組の生徒だ。ある日、彼はクラスメイト全員が未来人ではないかと疑い始める。佐藤君の異常な時間感覚、田中さんの変化する筆跡、山田君の味が変わる弁当など、現代では説明できない不思議な行動が次々と明らかになる。そんな中、クラス委員長の理奈に呼び出され、透は驚くべき事実を知らされる。3年Z組の生徒たちは2087年から来た未来人であり、透自身は「観察者」としてこの時代の人間の自然な行動を記録されていたのだ。
しかし、未来人たちが透を観察することで、逆に彼の行動が変化し、歴史が歪み始めてしまう。未来からの指令で計画中止と帰還を命じられるが、透は「自然な人間」であり続けたいと願い、未来には行かずこの時代に残ることを選ぶ。ただし、歴史を守るために、未来人たちとの特別な記憶は「普通のクラスメイト」として再編成されることになった。
記憶の調整後、透は未来人たちのことを忘れ、普通の高校生活を送るが、どこかで彼らが特別な存在だったことを心の奥で感じ続ける。やがて卒業し、それぞれの道を歩み始める3年Z組。透は「時間」に強い興味を持ち、物理学部へ進学、やがて時間計測技術の研究者となる。
10年後、同窓会で再会したクラスメイトたちと語り合う透。彼らの目に共通する秘密の輝きを感じながら、透は自分たちの絆が時間を超えて続いていることを確信し、心からの温かさに包まれるのだった。