あらすじ
県立第三高校宇宙研究部は、部長の桐生奈々子、副部長の田中遼、新入部員の小林美月の三人だけの小さな部活。ある夏、二度と戻らない非周期彗星「Cハイフィールド彗星」が地球に最接近することを知った彼らは、「星を盗もう」と決意する。コンビニの店員から「彗星は生きている」という噂を聞いた美月の話をきっかけに、三人は彗星の観測を急ぐ。望遠鏡で覗いた彗星の核は不自然な光の明滅を繰り返しており、それがモールス信号で「HELP」「TRAPPED」「WE ARE THE LAST」などのメッセージを発していることに気付く。彗星は宇宙船であり、中には絶滅寸前の異星生命体が閉じ込められていたのだ。
しかし政府は「地球への危険」を理由に救助を拒否。宇宙部は彼らを救うため、彗星から地球へ脱出するための軌道計算と、メッセージの送信を始める。さらに、工業科の協力で高出力レーザーを使い、彗星の氷を昇華させて推進力を生み出し、異星生命体を宇宙空間へ射出する作戦を決行。地球への突入角度を調整するため、レーザー照射による軌道修正も行う。最終的に、生命体は水晶体の姿で学校のグラウンドに無事着陸し、宇宙部の手で保護される。
彼らは自らを「クリスタル・ビーイング」と名乗り、故郷の星を失った宇宙の難民だった。宇宙部は新たな友情を得ると同時に、「孤独を盗み、友情に変える」ことを新たな使命とする。こうして、伝説の宇宙部は宇宙と地球をつなぐ架け橋となったのだった。