あらすじ
ネオンと排気ガスにまみれたこの街では、星が見えない。
それでも彼女は屋上に立ち、星空を渇望していた。
「いつか、チヒロにも見せてあげたいな」
生まれ故郷の満天の星空を語った彼女は、今や裏社会に縛られて生きている。
あたしは、彼女の光になりたかった。
あたしの腕で、彼女を闇から救いたかった。
だけどその瞳はもう、あたしを映していない……。
このまま走って、どこまで行ける? 本当に逃げられる?
――いや、逃げきってやる。
星が見えないこの街で、ふたりが見つけた“満天”とは――。
闇と光のはざまで繋がる、逃避行の一夜。
切なさと余韻が胸に残る、掌編ドラマ。