あらすじ
蒼乃ひいらぎ。
小説家を目指し、文学賞に応募を始めて10年。
やっと掴んだ受賞は大賞ではなく、報奨金の発生する残念賞のような賞。
それでも賞は賞にかわりない。
掴んだ藁を昇華させようと、こんな俺の作品を愛し鼓舞し続けてくれたあの子に報いるため努力をやめない。
小説投稿サイトで出会った、おそらくは年下の女の子。
いまは体調を崩しお休みしているから連絡がとれないでいる。
彼女の復帰を願いつつも、俺は彼女から受けた応援を、大賞受賞を以って恩返しとしたい。
なかなか伝えられないような指摘は、本気と本気がぶつかり合えば本物へとかけ上がれる。
誰だって指摘はいい気がしない。だからと言って気づかないまま放置や上辺の付き合いじゃ、上へはいけない。
損な役回りもものとのせず買って出て、でも自身の心は削られてゆく。
良いものは良い、悪いものは悪いとする性格ゆえ傷つき苦しむことも多かっただろうと推測する。
花あかりがよく似合うであろう彼女に届けるため、俺は執筆を続ける──。