あらすじ
竜神山の決戦――。
数多の血が流れ、幾多の命が果てるなか、滝姫は死の淵に横たわっていた。
その胸に最後まで残ったものは、悔いでもなく、愛でもなく、ただ一つ、赦せぬ憎しみであった。
「死んでも、死にきれない」
その想いが、彼女の世と此の世の狭間を裂いた。
目覚めた先は、一面の黒き水面が広がる異界。
滝姫の前に現れたのは、灰色の鱗を持つ古の竜。
"闇龗神"――死と水と祈りを司る神霊。
竜は言う。
「死にきれぬのならば、その想いが晴れるまで、死に続けるがよい」
かくして、滝姫は時を遡る。
竜神山の決戦より遡ること一月、運命を変えるための再来世が今始まる。
そこに待つのは――再び巡る血と憎しみ、そしてまだ見ぬ希望。