あらすじ
1703年12月14日。播州赤穂浅野家の浪士四十七名が、本所松坂町の吉良上野介の屋敷に討ち入り首級を挙げた。いわゆる元禄赤穂事件である。
その赤穂事件の裏に、一人の無名の浪人が関わっていた。江戸日本橋で調達屋という商いを営んでいるが、以前は芸州広島藩浅野本家の剣術指南役を務めていた。ある事件によりその役目を辞して、今は商いをしながら悠々自適な生活を送っている。彼の名は、黛多都馬。剣術指南役を辞する事となった一件を機に知己を得た元赤穂藩士/堀部安兵衛と、刃傷事件により懇意になった吉良家との間で武士としての大義に苦悩する。