あらすじ
「王子様が好き」――そう思ってたはずだった。
パン屋の娘・ミアは、城下町でごく普通に生きている。
夢見る年頃、憧れの相手はもちろん王子様。
街の行進で目が合っただけで胸が高鳴って、恋だと思い込んでいた。
けれど本当に視線が止まっていたのは――
その“隣”にいつも立っていた、無口な騎士・カインだった。
不器用で生真面目なカインは、王子の影のように振る舞いながらも、
ミアの笑顔に密かに心を惹かれていた。
でも、身分が違う。関わってはいけない。
……そう思って、ずっと遠くから見守っていた。
そんなある日、任務中に傷を負ったカインが、
パン屋の裏口で倒れていた!?
しかも、なぜか手には「あんパン」の袋――。
「……何やってんの、あの人……!」
天然な王子様に振り回されながらも、
素直になれないふたりの距離は少しずつ近づいていく。
これは、きらびやかな恋じゃない。
だけど、ちゃんとあたたかくて、ちゃんと本気。
――身分違いの恋なんて、無理だって思ってた。
でも私は今、王子様の影で、あなただけを見てる。