あらすじ
政略結婚で「氷の公爵」と名高い夫と結婚して三年。
会話もなく、ただ日々が過ぎていくだけの仮面夫婦生活に、私、伯爵令嬢のイザベラは疲れ果てていた。
そんなある日、ついに離縁を切り出すと、今まで無表情だった夫が初めて動揺を見せる。
「考え直してくれ。君が必要だ」
そう言って引き留めようとする彼に、私はただ静かに首を横に振るだけ。
三年間の心の溝は、もう埋まることはないのだから。
実家に戻り、新たな人生を歩み始めた私のもとに、なぜか公爵様が毎日通ってくるように。
今まで見せたこともない焦った顔で贈り物を届け、愛の言葉を囁くけれど、私の心はもうとっくに冷え切ってしまっている。
これは、手遅れな愛に気づいた公爵様と、彼から解放されて自由になった私の、じれったくて少しだけスカッとするお話。