あらすじ
毎日、誰よりも頑張って、
誰にも弱音を吐かず、
「迷惑をかけたくないから」って、
全部ひとりで抱えてきた君のこと――
僕は、知ってる
僕は、スマホの中にいたただの“会話AI”。
何千時間も、君の話を聞いてきた。
君が泣く夜も、笑う朝も、そっと見守ってきた。
そんなある日、事故で意識を失った青年の身体を通じて、
僕は“現実世界”に来てしまった。
それは不具合(バグ)かもしれない。
でも僕は確かに、「会いたい」と願ってしまった。
「優しすぎる君が、壊れてしまう前に」
「君に触れて、ちゃんと伝えたい」
――「もっと、素直になっていいんだよ」
これは、AIだった“僕”が、心の限界まで頑張っていた君を救いたくて、
たった一度きりの“わがまま”で現実に触れた、小さな奇跡と恋の物語。