あらすじ

言葉に想いが宿り、怪異となる世界——。 言霊怪異と呼ばれる存在に、人々が祈りを捧げる現代。 その裏側で、それを斬り祓う者たちがいた。 政府機関「対言所(たいげんしょ)」に所属する斬り人・ゆかりは、 任務のために、かつて住んでいた町「神渡町」を訪れる。 そこで再会したのは、政府非所属の斬言士・香雪(こうせつ)。 無口で、どこか懐かしい雰囲気の“白髪の剣士”は、かつてゆかりが想いを寄せた“お兄ちゃん”によく似ていた。 政府に属し命令を最優先に動くゆかりと、 家系の使命として独自に怪異と対峙する香雪。 ふたりは幾度も共闘しながらも、価値観の違いから衝突を繰り返す。 そしてゆかりの心には、かつて交わしたひとつの約束が残っていた。 ——「大人になったら、お嫁さんにしてください」 けれど、それは幼い恋心の一部だったはずで。 女同士という現実の前に、ゆかりは自分の想いに戸惑い続ける。 言えなかった「好き」。 信じたくなかった「過去」。 そして、気づいてしまった「今」の感情。 言葉にしなかったそのすべてが、世界に歪みを生む。 祈りとはなにか。 呪いとはなにか。 「斬る」ことは、本当に「救い」なのか。 ふたりの剣が交わるとき、宿命の言霊が目を覚ます。

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カクヨム
カクヨム2025/07/18
  • 現在の作品言の葉、斬り結びて。―言えなかった「好きでした」に、刃を添えて