あらすじ
どうか忘れないでください。
あなたのことを、大切に思う誰かがきっとそばにいることを。
高校二年生の結(ゆい)は、地味で本が好きな、どこにでもいる“陰キャ”。
席替えで隣になったのは、クラスの人気者・繋(つなぎ)だった。
明るくて眩しい彼に、最初は距離を置いていた結だったが――文化祭準備をきっかけに、少しずつ心を通わせていく。
しかし文化祭当日、11月25日。繋は交通事故で命を落としてしまう。
翌日、結が学校に行くと、なぜか隣の席には“いつも通りの繋”がいた。
「俺は死んだ。でも、みんなは気づいてないだけなんだ」
はじめは意味がわからなかった結。
けれど、日を追うごとにクラスメイトは、繋の存在を“最初からなかったもの”として扱い始める。
そして、ついに繋の家族までもが彼を忘れはじめ――。
この世界から、繋の存在が消えていくなか、彼を覚えているのは結だけだった。
忘却の先に残るものは、愛か、それとも――。
『世界が君を忘れても愛を叫んでる』
静かな喪失と、叫びのような恋を描く、青春純愛小説。