あらすじ
冬柴玲司が死んだ。
冬柴は鐘羽東高校に通う二年生の生徒だったが、殺人事件の被害者となったのだ。
遺体は鐘羽東高校の旧校舎で発見され、胸に「×」の字型の深い傷を負った状態だった。
大胆な手口の犯行だが、事件現場から容疑者につながる手掛かりはまるで見付からない。
成績優秀で人当たりも良く、美男子の冬柴がなぜ惨殺されねばならなかったのか?
そうした最中、SNS上では冬柴の事件が「はじっこさま」と呼ばれる幽霊の呪いだ、という噂が広がりはじめていた。
冬柴とクラスメイトだった小杉悠斗は、噂が根も葉もない作り話だと証明するため、「はじっこさま」の都市伝説について独自の調査へ乗り出す。冬柴の恋人だった琴原莉音への好意から、彼女を慰めたいがための行動だった。
かくしてオカルト研究会に所属する花橋のどか、花橋の幼馴染である高嶺仁の助力もあり、小杉は危険な幽霊の謎を追求していくことになる。
ところが真相に近付こうとすればするほど、小杉は不可解な怪奇現象と遭遇することになり、思いも寄らない恐怖の泥濘に嵌り込んでいく。
そうして、ついには小杉自身も怪異の呪いに囚われてしまうのだった――……
四人の物語がひとつに交わるとき、怪異の真相が明かされる学園ホラー長編。
※1)【ナツガタリ25】「角川学園ミステリー&ホラー小説コンテスト」の参加作品です。
※2)作中には登場人物が呪術を行使する場面がありますが、その際に詠唱する咒言/呪文/祝詞は豊嶋泰國『日本呪術大全』及び斎藤英喜『増補・いざなぎ流祭文と儀礼』を参考にしています(著者名敬称略)。
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◇登場人物◇
冬柴玲司……高校二年生。殺人事件の犠牲者。
小杉悠斗……冬柴のクラスメイト。
琴原莉音……冬柴の恋人。美少女。
花橋のどか…オカルト研究会の部員。
高嶺仁………花橋の幼馴染。
桐生航………二年一組でトップカーストの生徒。
綿田澪………オカルト研究会の後輩部員。
雪村真行……二年一組の担任。国語教師。
澤村舞………オカ研のOG。フリーライター。
烏丸円佑……「易卜喫茶・烏丸館」の店主。
蒼柳蓮空……司霊者。
土屋サチ……???