あらすじ
没落伯爵令嬢で強気な性格の琴音。怪異が見えるゆえに、家でも女学校でも彼女は疎まれていた。ある日、彼女は強制的に財閥の矢内原家へと嫁がされる。琴音は借金の片に身売りするような形が気に入らず、脱走しようとした。だが、そこを男に捕らえられる。
彼こそ婚約者・矢内原鷹秋だった。彼は美貌と財力、そして才知に恵まれていた。そんな彼が琴音を選んだのには、とある目的があるという。琴音の血筋は先祖をたどれば、平安時代の花山天皇に行き着く黒川伯王家。
その血に眠る能力を鷹秋は必要としていて、だから契約結婚を持ちかけたのだ、と。「君の中に眠る神を目覚めさせる」と鷹秋は言うが、琴音は「そんな形で利用されるのはまっぴらごめんよ」と拒絶する。
我の強い二人は喧嘩ばかり。だが、一緒に暮らすうちに、琴音は鷹秋の孤独を知り、また家族からは得られなかった慈しみを知るようになる。やがて琴音は彼を支えたいと願うようになった。
やがて鷹秋も琴音を精神的にも頼りにし、本当の妻にしたいと考えるようになる。一方、琴音も鷹秋のそばに居場所を見つけ、彼との契約結婚を本当の結婚にしたいと願うのだが……。