あらすじ
サリバン商会。『大陸一の大商会』の名を欲しいままにしているこの商会は、他の商会と違い『魔剣を売っている』という大きな特徴がある。
高価だが、強力で使いやすい――世界的に有名な冒険者のほとんどがサリバン印の魔剣を持って日々魔物と対峙しているということもあり、サリバン商会の名は世界中に轟いていた。
「っすぅ……まずいな」
「これぇ……まずいですよね?」
そんなサリバン商会の屋台骨である『魔剣開発部』。本部のある王都から遠く離れた辺境に存在する部署の中で――所長と俺は目の前のトラブルに頭を悩ませていた。
それは……。
「うむ、予算が無い!」
「思った以上に新しい魔剣がコストかかって、開発予算以外のリソースも全部ぶっこみましたからね」
「はっはっは、明日から社食はもやしだ!」
「はははっ、これもやしも買えないっすよ所長~?」
そう、予算が無いのだ!魔剣開発部にいる者は俺や所長も含めて全員が魔剣ジャンキー、開発のためにはどんなことでもやってしまう狂人たちの集まりだったのである!
魔剣開発のためなら私財も出しちゃう所長!魔剣を打つためなら素材を求めて危ないダンジョンでも突撃しちゃう鍛冶士!研究に没頭しすぎて私生活が壊滅している研究者にギリギリを攻めるギャンブラーな付与士!
こんな奴らが集まる魔剣開発部は毎日がトラブルだらけ⁉これは、魔剣開発部の俺たちがさまざまなトラブルを引き起こしたり巻き込まれたりしながらも、『最強の一振り』を目指す――そんな物語。
「仕方ない、予算ゼロで魔剣作るぞレイン!」
「もしそれが出来たらその次の魔剣でもっと予算ぶっこめますもんね! やりましょう!」