あらすじ
香連帝国――香りがすべてを支配する国。
後宮に仕える少女・静華(ジンファ)は、下級の香調師見習い。口数も少なく、身分も低い彼女だが、ひとつだけ誰にも真似できない特技がある。
それは、「香りから嘘を嗅ぎ分ける鼻」。
ある夜、皇太子の生母・玉貴妃が毒香によって倒れ、後宮に動揺が走る。
事件を偶然にも“嗅ぎつけて”しまった静華は、己の鼻と推理を武器に、香と毒が交差する陰謀の渦へと足を踏み入れることになる。
宮廷に渦巻く野望、秘密、そして甘くも危うい香りの罠。
香りに宿る真実を追う少女の、静かで鮮やかな推理譚が始まる──