あらすじ

天才と凡才。 それは、生まれた瞬間から決まっていた構図だった。 朱音──絵を描くために生まれてきたような少女。 筆を持てば誰もが黙り、見る者の心をすべて暴くような絵を描く。 空音──有名な画家の娘として育ち、期待と重圧の中で、ずっと「2位」のまま。 努力しても、届かない。 称賛も、賞も、視線も、全部朱音のものだった。 それでも空音は、朱音の隣にいた。 憧れと、嫉妬と、愛と、憎しみ。 胸の中で腐っていく感情を抱えて、それでも笑って、絵を描いた。 ──でも、本当に私のことが好きなら。 ──このナイフで、指を切り落としてよ。 そう言った空音の狂気を、朱音は、 「嬉しい」と思ってしまった。 これは、 ひとつの絵に心を閉じ込めた少女と、 その絵の中に生きようとした少女の、 赦されない愛の記録。 狂気が愛になり、愛が罪になる。 ふたりの色が重なったとき、 世界は「赤罪(せきざい)」に染まる。

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カクヨム
カクヨム2025/07/07
  • 現在の作品赤罪