あらすじ
時は1960年、南の大国ヤーハブルクと北の大国アデルメルによる戦争は泥沼と化していた。
アデルメルの友好国であり、同盟国のヒュテルもこの戦争に参加していた。
二ヶ月前、地獄の戦場だったアデルメル領の大都市ケベルに、最悪の形で幕が下ろされた。我が軍は全滅、民間人からも甚大な被害が出た。
この都市を防衛していた兵士の中に一人の少女がいた。金髪、青い目、身長1.5mほど。歳はたったの13。
名をルーツィエ・コベル。
ヤーハブルク兵にはほとんどこの名前は知られていない。が、一種の都市伝説のように囁かれていた。
「相手の国には死神がいる。腕利きの機関銃手で、出会った人間は全員蜂の巣にされちまうから誰も素顔を知らない」
よく、夕食の席で持ち出された。誰かが気味悪く感じ、誰かが勝手にオチをつけて笑い話にする。
その正体がたった十三の少女と知らずに。
だが、先の戦闘の最中、彼女は被弾し、現場の判断で右腕を切断した。
部隊は解散し、ルーツィエも前線から退いた。国内の仕事に就くことになり、ヒュテルに帰国。彼女の噂はそうして消える…はずだった。
ある日、ルーツィエ宛に召集令状が届く。
前線で指揮を執って欲しい、と。
これは、とある少女兵の再起の物語。
そして、その子に振り回される青年の物語。
※物語に出てくる国名、都市名、人物名などは全て架空のものです。また、実在する銃名をルビ振ってますが、私が振りたいだけなので気にしないでください。
また、主人公の女の子の一人称が「僕」なので、苦手な方はご注意ください。
感想、ブックマーク等いただけると作者が喜びます。