あらすじ
公立の中学校に通う、鏡花命薇《きょうかめいら》〈十五歳〉は、親友の三城淵ルミナに勧められ、今話題のフルダイブ型VRMMO RPGを始める。
しかし、そのゲームはクソゲーとして有名なものであった。
クソゲーでありながら、緻密に作り上げられた世界観。AIとは思えないほどのNPC。《クソゲー》としての知名度により、世界のプレイヤー数は、約200万人となっている。
二人もその話題にのるが……。
命薇が初ログインする際、普通では有り得ないことが起こってしまう。
最初はバグでも起きたのではないか? と判断するのだが、命薇だけがまともではないことが分かり始める。
これに加え《レベリングの異常な難しさ》はさることながら《リアルクエスト》と言われる、冒険者ギルドの依頼。
二人は疑問を抱いたまま《Magical world-online》を進めていく……。
このゲームがリリースされて一年が経つ頃に、世界の様々なところで、科学では証明できない得体の知れない犯罪や不可思議な現象が増えてきていた。
──強盗、強姦、大量殺人に異常な戦争……。
世界大会でのワールドレコードの更新による、闇賭博の金の動き。未知の生物の目撃情報の急増。
そして、命薇達の身にもその影響と思われる事が降り掛かる。
〈ゲームには秘密がある──〉
〈全ての始まりにして、全ての元凶──〉
《種》とも言えるこのゲームは、混乱を発芽させ、混沌の花を咲かせる。良い意味、悪い意味の両面を持ちながら世界を変化させていく。
命薇は変革する世界の中、葛藤し、切望し、裏切られ絶望が待ち受ける。
それでも前を向く。
命薇には好きな言葉がある──。
アーネスト・ミラー・ヘミングウェイの言葉。
『この世では誰もが苦しみを味わう。そして、その苦しみの場所から強くなれる者もいる』
これは強い意志を持たせ立ち向かう勇気になる。
そして少女は世界と共に成長していく。
──これは──
──自分の道を切り拓こうとする少女の物語──