あらすじ
母に死なれ、十歳の冬に父とも死別した。継母と継妹に使用人として扱われ、挙げ句に陸軍少佐である七歳上の男性と結婚することになった鈴原美琴。
多額の結納金に目が眩んだ継母に、身売り同然で嫁がされた邸にいたのは心的外傷で色が識別出来なくなった杉白颯人という青年で――――。
『帰国した日、あなただけが色鮮やかに見えました。あなたと、生き直したいのです』
颯人の言葉に、温かい食事で癒やしてあげたいと、美琴は奮闘する。
真心込めて作る滋味あふれる惣菜に、颯人の視界は徐々に色鮮やかに―――。
ところが、幸せな美琴を見た継妹の小百合は、自分が颯人の婚約者になり変わろうと画策する。