あらすじ

渡会哲人は、夢を見る。  ただそれは夢というには、あまりにもリアルで苦しみに満ちていた。おびただしい血に染まった街並みに、鼻の奥を刺すような腐った臭い。五感が訴えかける。目を逸らすな、と。  だけど哲人は、それをタチの悪い夢だとしか思えない。  何故ならそこにあった光景は、この世のものとは思えないそれだったから。異形のバケモノが地を這いながら、唸り声を上げていた。四肢が異様に変形し、黒化したそいつは赤い眼を剥き出しに叫ぶ。 『タスケテ……テツ……!』  ――痛い、痛い痛い痛い痛い。  全身から血のような液体を噴き出しながら、哲人に向かって訴えていた。彼はそれを見てどうしようもなく立ち尽くし、どうしようもなく涙を流し、無力なままに一つの名前を口にする。 『陽菜……!』――と。  それは哲人の幼馴染みの少女の名前。  だが夢に見る彼は、どうしてバケモノを陽菜と呼ぶのか理解できなかった。  その直後、一発の銃声。  そして――。 『――駆逐、完了』  また、常識ではあり得ない光景が映るのだ。  一人の見知らぬ少女が、バケモノの首を切断してそう口にする。  これは常識の埒外に在る者たちによる抵抗の物語。

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カクヨム
カクヨム2025/04/28
  • 現在の作品Re;sist Transcendent ――不可逆反抗――