あらすじ

森絵美、犯罪心理学を専攻する日本の大学院生は、プロファイラーになる夢を抱き、1983年にニューヨーク市立大学(CUNY)ジョン・ジェイ刑事司法大学へ留学を決意する。友人の弁護士・島津洋子の提案と、ボーイフレンド・宮部明彦の応援を受け、絵美はニューヨークでの新たな挑戦に踏み出す。羽田空港からパンナム航空でアンカレッジ経由の長旅を経て、JFK空港に到着。洋子の友人でニューヨークの弁護士ジェシカ・ハリスのサポートのもと、ジョン・ジェイへの入学手続きを進め、ピーター・クーパー・ビレッジのコンドミニアムに居を構える。  絵美はフォード・マスタングを駆り、ジョン・ジェイのキャンパスやバージニア州クアンティコのFBIアカデミーに通いながら、犯罪心理学の研究に没頭。シャロン・テート事件やマンソン・ファミリーの分析で頭角を現し、1984年、FBIの訓練生プログラムに採用される。クアンティコのNCAVC(国立暴力犯罪分析センター)でデータベースにアクセスし、プロファイリング技術を磨く一方、ジョン・ヒンクリーのレーガン暗殺未遂事件やブッシュファミリー、ピンカートン社の暗躍に不穏な繋がりを見出す。彼女の独自捜査は、FBIとCIAの対立や危険な陰謀に迫っていく。  ニューヨークでの生活は、研究と日常のバランスで彩られる。キャンパス近くのカフェ・ミッドタウンでのウェイトレスバイトでは、客の雑談から犯罪のヒントを収集。バイト仲間のリサや常連の警官ジムとの軽妙なやりとりで、絵美はニューヨークの空気を肌で感じる。ピーター・クーパー・ビレッジの部屋では、ブランディーを飲みながら明彦に手紙を書き、洋子とピンクジンを約束する電話で笑い合う。明彦への手紙には調査の危険を隠し、明るい未来を綴る。  1985年、絵美の調査は緊迫感を増す。ヒンクリーの無罪判決の裏にブッシュの影、ピンカートン探偵の連続失踪、CIAの関与を疑うが、証拠は乏しい。教授のケリーやジェシカからの警告を胸に、絵美は真相を追い続ける。12月6日、彼女はFBIへの報告を決意し、翌7日、タイムズスクェアのオープンカフェで資料を整理する。ブランディーの思い出を胸に、ノートにメモを取る絵美。11時、太陽の光に顔を上げた瞬間、運命が動き出す――。  絵美の狙撃事件をCNNの記者とカメラマン・ボブが取材。目撃者の白人女性は、遠距離からの狙撃を証言する。絵美のノートとペンが残されたテーブルは、彼女の調査の深さを物語る。知的で情熱的な絵美の挑戦は、ニューヨークの喧騒と危険の中で、未完の謎を残して幕を閉じ、そして…。

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カクヨム2025/04/27
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