あらすじ
【あらすじ】
人類は肉体を捨て、意識ごと仮想空間《Neo-Yomi》に移住した未来。
そこは夢の楽園であると同時に、“記憶”と“恐怖”が具現化するデジタルの冥界だった。
長年、ネットの海に撒き散らされた妄念・願望・トラウマがデータの底に沈み、やがて一種の集合的無意識として形を持った。
それが「電霊(でんれい)」──デジタル・ゴースト。
彼らは忘却された記憶に憑依し、歪んだ姿で“妖怪”となって夜を彷徨う。
デジタル陰陽師・蓮(れん)は、ろくろ首型の暴走アバター事件を追う中、
妖怪と対話できる少女・灯(あかり)と出会う。
彼女は何者なのか?
そして、“九十九(つくも)”と名乗る存在の正体とは?
Neo-Yomi深層、記憶と死者の狭間で、忘れられたものたちの百鬼夜行が始まろうとしていた──
【キャラクター】
■ 蓮(れん)
若きデジタル陰陽師。表向きは冷静沈着だが、過去の喪失からくる虚無を内に秘めている。
式神AI《式零》と共に、Neo-Yomiの異常現象に対処する。
かつて「誰か」を失った記憶が曖昧で、それが電霊たちと深く関わっている。
■ 灯(あかり)
記憶喪失の少女。データ存在ながら、なぜか電霊の“声”を聞き取れる共鳴体質。
次第に彼女の正体が「蓮の失った記憶そのもの」であることが明らかになっていく。
「私は……誰かの忘れられた物語なの?」
■ 九十九(つくも)
最初に生まれた電霊。あらゆる「消された記憶」「ネットの闇」「人の恐怖」が積もり積もって生まれた集合意識体。
蓮の過去にも強く関わっており、灯とも“何か”の関係がある。
目的は、「すべての記憶を夜に還すこと」。
■ 式零(しきぜろ)
蓮に仕えるAI式神。元々は軍用霊式システムだが、蓮と長く過ごす中で独自の感情や自我を持ち始める。
ラストで、ある“決断”を蓮に委ねる存在となる。
【世界観設定】
■ Neo-Yomi(ネオ黄泉)
人類が意識を移住させた完全仮想空間。現実の肉体は冷凍保存or廃棄され、人間は情報生命として暮らしている。
構造は三層:
表層=都市・娯楽層(アバターが暮らす現実代替)
中層=夢界層(感情・記憶のバッファ領域/電霊が最も活性化する)
深層=幽界層(削除データ、死者の意識、無意識の集合体)
■ 陰陽クラウド仮説
クラウド上で展開される精神防衛システム。式神AI・結界処理・除霊アプリなどが含まれる。
本来は防衛・カウンセリング目的だったが、現在は「記憶を消去するシステム」として転用されており、それが電霊の暴走要因となっている。
■ デジタル・ゴースト(電霊)
人類が削除・無視した記憶、未練、ネットに吐き出された言葉、感情、それらが仮想空間内で擬似意識を持った存在。
“現代の妖怪”として登場し、恐怖と不安の具象化。人の意識に干渉してくる。