あらすじ

深夜残業が当たり前で、偏屈な魔導師の上司にしごかれながら働いていたソルトは、学生時代の知人女性のリリーから誘われて転職する。 転職先の魔導局でソルトを待っていたのは、魔導具の見回りや古ぼけた魔導書の管理、たまのお使いなどの、簡単な業務ばかりのホワイトな職場だった。 前職のブラックさに辟易していたソルトは、簡単な仕事に拍子抜けしつつも、勤務時間の半分はのんびりできて、ほぼ定時で帰れるその新しい職場を喜ぶのだった。 しかし、それはソルトの大いなる勘違いだった。 適応者が少なく、習得に危険と困難を伴う古代魔法を前職の上司から叩き込まれたソルトは、『深淵に最も近き者』と呼ばれるほどの稀代の魔導師となっていたのだ。 ソルトが雑用だと思って軽々と処理していた魔導局の仕事も、実は、しくじると国家存亡の危機を招くような、危険なものばかり。 そんなソルトの性格と魔導特性をよく知るリリーは、ソルトへの接し方について、魔導局の他の職員たちへ自分の知る限りの知見を伝え、徹底させていた。 魔導局の職員たちも、ソルトのことを慕い、尊敬しながらも、ソルトがのびのびと働けるようにと、その勘違いを正すことなく接し続けていたのだ。 こうして、ソルトは次々と訪れる国家的な危機を、窓際職員に与えられた単なる雑用だと思いながら、軽々と処理していくこととなるのだった。

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カクヨム
カクヨム2025/04/23
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