あらすじ
歴史オタクの高校一年生、神谷彦太郎は春休み、高知の祖父母宅で奇妙な古書を手にする。
ページをめくったその瞬間、彼は文久二年三月二十四日、和霊神社の境内にいた。
鳥の声、刀を差した男、見知らぬ時代の空気。
歴史に詳しい彼は、ここが「坂本龍馬が脱藩した日」であると気づく。
だが、それは“知っているはずの幕末”の始まりではなかった——。
観察者でありたいと願う彦太郎。
しかし、人々との出会いが、彼の心を揺さぶっていく。
「この時代を、生きてみたい」
五稜郭の空を見上げるまでの七年を描く、青春と決断の幕末譚。