あらすじ
「君からは打算的な愛しか感じない」
子爵令嬢であるフィリアは、ある時婚約者マルギスからそう言われて婚約破棄されることになった。
彼女は物事を損得によって判断する傾向にある。マルギスはそれを嫌に思っており、かつての恋人シェリーカと結ばれるために、フィリアとの婚約を破棄したのだ。
その選択を、フィリアは愚かなものだと思っていた。
一時の感情で家同士が決めた婚約を破棄することは、不利益でしかなかったからだ。
それを不可解に思いながら、フィリアは父親とともにマルギスの家に抗議をした。彼女はこの状況においても、利益が得られるように行動したのだ。
それからしばらく経った後、フィリアはシェリーカが危機に陥っていることを知る。
彼女の家は、あくどい方法で金を稼いでおり、それが露呈したことで没落に追い込まれていたのだ。
そのことを受けて元婚約者マルギスが、フィリアを訪ねてきた。彼は家が風評被害を恐れたことによって家を追い出されていたのだ。
マルギスは、フィリアと再び婚約したいと申し出てきた。彼はそれによって、家になんとか戻ろうとしていたのである。
しかし、それをフィリアが受け入れることはなかった。彼女はマルギスにシェリーカへの無償の愛を貫くように説き、追い返すのだった。