あらすじ
春になれば、当たり前のように咲いていた庭の白い花。
鳥の声、子どもたちの笑い声、いつもの朝――
そんな「変わらない日常」が、ある年の春、ふと姿を消しました。
花は咲かず、鳥は歌わず、村は静まり返り、人びとは気づきはじめます。
何気なく過ぎていた日々こそが、どれほど尊く、美しいものだったのかを。
小さな村に暮らす少女・ナミは、咲かない花の前で静かに想いを深めていきます。
そしてある朝、たったひとつの花が、静かに咲きました。
それは、もう一度「ふつうの毎日」に感謝するための、小さな奇跡でした。