あらすじ
異常が起きたとき、誰もがまず目を逸らす。
けれど、その“逸らされた何か”が、確かにそこに在ったと証明する者たちがいる。
政府直属の極秘組織――特異環境制御課 第零班(通称:零班)は、
記録に残せない怪異、存在を拒む超常、そして名すら消された者たちと対峙するために編成された。
新人警官・水城舞は、ある夜の事件をきっかけにその存在と邂逅する。
そして、誰も語らない“世界の裏側”を視てしまったことで、
彼女自身が“記録される側”から“記録する側”へと歩み出す。
冷徹な封緘術師・黒瀬、
何も視えないが何も忘れない記録官・乾、
他にも異能と異端の狭間を生きる者たちとともに、舞は“存在しない記憶”の記録者となっていく。
だが、異常は怪異だけではなかった。
かつて消されたはずの者たちが、再び動き始める。
彼らの名は――■■■■
記録に抗い、“存在しないまま在る”ことを望む者たち。
視えることは祝福か、呪いか。
記録とは、檻か、鍵か。
舞が筆を執るとき、零の檻は、静かに開かれる――。