あらすじ
春の始まり、大学の寮で出会ったふたりの少女、冬花と遥。
性格も雰囲気も違うはずなのに、なぜか少しずつ引き寄せられていく距離。
言葉にならない気持ち、うまく繋がらない想い。
互いの輪郭に触れようとしながら、時にふざけて、時に黙り込む。
冷たさのなかに潜むぬくもり。
やさしさと残酷さが同居する関係。
それでも、一緒にいることを選んだ日々。
けれど、すべてがずっと続くわけではなかった。
季節はめぐり、日常は少しずつ形を変えていく。
あのとき確かにあった光と痛みを胸に、冬花は生きるということの意味を問い続ける。
ほんとうに大切だったものは、いつも薄明りの中にあったのかもしれない。