あらすじ
アデラインは優秀な騎士を多く輩出する名家ノーチェ侯爵家の第三子として生まれたが、体が弱く剣を持つには不向きな娘だった。ただ、それだけならまだしも彼女は魔力を多く持っていたのだ。この国では魔法使いと騎士は競い合う存在であり、いがみ合っているといっても過言ではないのに。
騎士の名家として名を馳せるノーチェ家の子どもとして、魔力を多く持つことは恥だと両親に言い続けられたアデラインはある日とうとう悪名高い元騎士に嫁がされることになる。
しかし、アデラインはそれでも両親に逆らおうとはしなかった。貴族である以上、家が取り決めた結婚は義務だ。ただ一応聞いておこうとふと思い、両親にこう尋ねた。「この結婚に益はあるのですか」と。すると両親は「ない」ときっぱり言い切った。
だからアデラインは、最後の最後に思い切り反抗というものをしてやろうと決めた。思えば物心ついてから常に両親の顔色伺い、その命令に従ってきたのだから一度くらいは許されるだろう。そんな甘い考えの下、アデラインは短い自由な学生時代に恋した人の家に押しかけることにした。最後だからと言い訳をして。
両片思い系男女が、いろいろな障害を乗り越えてくっつく話です。