あらすじ
「これは誰のまねでしょうか?」
クリスティーナは立ち上がりあごを突き出して咳払いをした。鉛筆を持って、トントントンと言葉を切ったタイミングで机を叩く。
「これは!(トン)テストに!(トン)出しますよ!(トン)」
「ティーチャー、パンジー!」
クリスティーナを取り囲んでいた少女たちが声をそろえて言う。それに続く笑い声。彼女のお得意の先生のものまね。
「似てる!」
「クリスティーナ上手いわ、もっとやって」
ステラやエミリーが囃し立てる。
「なにか足りないわねぇ」
クリスティーナは両手を扇ぐように動かすと、周りの少女たちが彼女に向かって一斉に拍手をした。ジャスミンが跪いて祈るポーズをしてみせた。
クリスティーナはゆっくりと彼女の顔の前に自分の手の甲を優雅に差し出した。ジャスミンは彼女の手の甲に軽く口づけをして囁く。
「クリスティーナ様」
黄色い声が響いた。体を密着させ相手の肩に顔をうずめて笑っている子、囃し立てる子……。
女子だけの学園は本当に無防備だ。
頭がお花畑のこの子たちは、なにが起こっても大笑いするだろう……。
短編の連作になってます!
マグノリア学園の少女たちは、いつも華やかで楽しそう。
でも、なぜか張り詰めた空気が漂っていた。